これも平成初期、東京マルイのG3やエルエスの長物シリーズと同様に、¥10,000未満で購入できる長物として、人気がありました。
中でも「SFチックで近未来的なスタイル」は、戦闘の近代化を感じさせるものがありました。
これです~んド・・・。
・・・ってアレレ??
マガジンないし (;´・ω・)
フラッシュハイダーははるか昔に紛失していたのですが、マガジンは引っ越しの時に片付けちゃった。なぜかマルゼンの銃の時は、いつもこんな感じで探し物からスタート
ここに当時のPV式・BV式ガスガンの部品がごろごろと・・・
そして3分後
奥から出てきました。これは予備マガジンがなくて、これ1本のみでしたので、あぶねえあぶねえ。なくさなくてヨカッタ。
では気を取り直して
どん。
マルゼン 「ステアーAUG-SA」エアコッキング式。
これはトイガンではマルゼンのエアコッキングが初のラインナップだったと記憶しています。
反対側のビューはこちらでドン。
この銃の最大の特徴はゼンマイによる多弾式マガジン。装弾数は約180発となります。
このゼンマイを巻き、その回転で少しずつチャンバーに給弾されて発射可能になります。
現代の東京マルイ電動ガンの多弾マガジンに通じるものがありますが、平成初期にはこの方式を採用していたのは、先見の明だったのかもしれません。
ところが、あいにくと当時のガスガンはBV式の全盛期でした。
若いガンマニアの皆さんはご存じないと思いますが、当時のサバゲーでの最高峰はアサヒファイヤーアームズ・JACというメーカーで、「BV式フルオート」と呼ばれるシステムが市場を席巻していました。
マガジン内部が空気圧を保持できる、密閉されている空間でなければならないこの独特な発射機構は、その仕組みの問題でこうした多弾マガジンは使用できず、多くても60連、100連で多弾マグと呼ばれたものです。後半には300連マガジンも登場しましたが、トリガーレスポンスが非常に悪くなり、構造的に多弾化は難しいとされていました。
ちなみにマルゼンはこのステアーをガスガン(フルオートバージョン)として、次のモデルも直後に販売開始しました。これがそれです並べてドン。
ブラックステアーAUG-SA
ストックの下に、カプラが生えています。
■このブラックステアは外装のみで中に現在発射機構がなく、作動そのものをオミットしています■
同じモデルでエアコッキングとガスフルオートを同時に販売していました。
なおマルゼンのステアーが販売され、直後にJACでもステアーAUGを販売したのですが、並べてみると・・・あれ??
上はJACのステアー
下はマルゼンのステアー 違いわかりますか?
そうなんです、大きさが違うのです。
どうやらJACのものが実寸に近いようで、マルゼンのモデルは後程ミニステアーと名称を変更されて販売が続いていたようです。
重ねてみると違いが明らかに
ほら こんなに違う。
当時、銃器類については情報も乏しく、また信ぴょう性に欠ける情報も多く真実と思われていた時代でもありましたので、こうした多少のデフォルメに目くじらを立てるような機運はありませんでした。
というわけで一通り当時の思い出話や簡単なレビューも終わりましたので、いつもの初速計測をしましょう。
弾はいつもの0.2gバイオ弾で計測です。
結果は55~58mpsでした。
なお計測の途中、マガジンのゼンマイが動き出しました。
残弾が無くなるとこうしてすべて空回りしてしまうようです。
平成初期のモデルでは、こうした実銃のディテールとは異なり、作動性や実用性重視といった仕組みや機構が多く、各メーカー開発の努力や試行錯誤のおかげで今現在のように実銃の機構に近づいたトイガンに触れることができるようになりました。
このブログをはじめてから、久々に古い銃を手に取りながら昔を振り返るようになり、当時の開発製造部門の皆さんに感謝の気持ちをもつことが増えました。
長くこの趣味に身を置いていると、おかげさまで今はとてもいい時代になったなと思います。