前出の記事では
UX-スーパー9
UX-スーパーX
という昭和のエアガン業界の中で
「ボルトアクションライフルの代名詞」
とまで謳われた2挺を書きましたが、
つづいて平成に入ってからデス。
昭和の時代までは
「薬莢みたいなカートリッジの
先端に弾を込めてマガジンに装填し、
弾を飛ばし排莢アクションを楽しむ」
だったものが、
「ケースレス」
というフレーズとともに、
やがてサバゲーが活発になるにつれ
リアルカート式の銃は、
・装弾数を稼ぐのに不可
・素早い装填に向いていない
・フィールドで薬莢を失くす可能性大
という構造上の弱点を克服できず、
徐々にモデルアップから無くなり、
いつしかその波は、スーパー9シリーズにも
訪れました。
昭和の時代にはオプション品
又はカスタム品だったケースレスマガジンが
平成に入り「標準」装備となり、
■ケースレス式マガジン
■カートリッジ式マガジン
この両方を任意で選択出来て
より使い勝手が向上したモデルが
発売されました。
それがこの銃でした
どん
マルコシ
UX スーパー9プロ
~UX-super9PRO~
この銃は前述の通り、ケースレスでも
ガンガン撃つことが出来ましたので、
サバゲーでの使い勝手もよく、
また専門店と呼ばれるチューニングショップが
登場したことで、サバゲーに、精密射撃にと
大活躍していたのです。
その当時としては「比類なき命中精度」で
サバゲーではBVフルオートを相手に
彼らの弾幕の外から狙撃できるパワーと
命中精度で、数多くの戦士を仕留め、
ボルトアクションの代名詞と謳われ、
スナイパーライフルの王として、
マルゼンAPS2の登場まで長きに亘り、
君臨することになったのデス。
では思い出話もそこそこに
簡単レビューしまっす。
なおスーパー9という銃は名銃中の名銃で
既に文献も画像も多く記録がアリマス。
そこで私のレビューは
主に昭和モデルと平成モデルの
違いを中心にクローズアップします。
( ・ω・)ノ””
■全景■
もちろん今までの流れと同様、
「モチーフとなった実銃」は存在しません。
そのためオリジナル形状ですが、
ハンティング用のボルトアクション、
もしくはスポーターモデルを意識したような
オーソドックスな形状のストックです。
サードパーティから専用の木製ストックも
数多く制作販売されていましたので、
今でもオークションなどで見かけますね。
■ケースレスマガジン■
スーパー9 → 9プロ
昭和時代から平成時代での
最大の変更点がこのマガジンです。
クラウンのU10シリーズ、
SⅡSのTSR-Xについても、
このシステムは継承されていて、
・カートリッジ式
・ケースレス式
ユーザー側において任意で選択が可能です。
■バレルハウジング■
ココも昭和モデルから
大きく変更されている点です。
太く長く、そして重量増加したバレルを
しっかりと支え、バレルジャンプを防ぐ
構造へとアップデートされています。
■Fサイト■
今までは先端に大型のサイトが
搭載されていましたが、
9PROになって、こちらもシンプルかつ
オーソドックスなフィクストサイトに
変更されています。
この個体はRサイトを外していますが、
エジェクションポート前に、
Rサイトのブラケットがアリマス。
※前出記事のスーパーXを参照※
■レシーバー■
この個体は入手時すでにカスタムされており
サードパーティのメタルレシーバーが
組込まれているのですが、純正品もこの位置、
マウントベースの銃口側にねじ用の穴が、
出荷時より開けられているのデス。
おかげでスコープ搭載は楽になり、
20㎜マウントベースさえあれば、
かなり自由にスコープを選べるようになったのデス。
■スイングスイベル■
ストックの前後にそれぞれ、
1つずつ取り付けられています。
これも恐らくサバゲーでの使用を
念頭に置いてのことと考えられます。
スポータータイプのボルトアクション…
これをモチーフにストック形状が作られた
フシがあります。
実際にこれは便利だったろうと
推察します。
■セイフティ機構■
この周辺は昭和時代とほぼ共通
コンポーネントに大きな違いは全くなしです。
U10シリーズ・TSR-Xとも、
ボルトオンによるスワップが可能です。
稀にスーパーXのストックに、
U10やTSRの機関部を搭載し、可変HOPごと
移植したカスタムを出品している人が
いますよね。
■昭和モデルと並ぶ■
先述しましたが、バレルハウジングが
異なります。
余談ですが「テクニカ」というショップで
「飛んだくん」というHOPバレルを
開発販売していたのですが、9用・9プロ用で
形状が違っていたようです。
30年前(平成3年)の私は、
テクニカに行き、スーパーXにスーパー9用の
飛んだくんを付けてもらいました。
当時の弾は0.36gを使用するように
お店からアドバイスされていました。
ハウジング形状が異なる以外は、
パッと見た感じではあまり変化は無いです。
・ボルトハンドル形状
・シリンダー形状
・セイフティの位置
「名銃の系譜」であるとともに
基本設計の古さは否めず、
言葉を選ばずに言えば、
シーラカンスのようだとも
表現できますね。
サバゲーという使用方法に対応し、
ケースレスマガジンが標準となった
平成初期のスーパー9プロ
ではこれから、恒例の初速計測を
行います!
続くのです
(;´・ω・)